日本の外交

浅間神社

 先月、尖閣諸島問題でニュースや紙面がかなり熱くなっておりました。そのときの日本外交の不甲斐なさというのは、ある種怒りを覚えるような対応の仕方だったと思います。私達日本人は周りを海に囲まれているため、領土問題というのには少々疎いところがあるのですが、ロシアとの北方領土問題、韓国との竹島問題、中国、台湾との尖閣諸島問題と少なくとも大きな問題が3つは間違いなく存在します。



 尖閣諸島の問題はもっとも新しく1970年代にはいってからといいますが、北方領土の問題にしろ竹島の問題にしろ尖閣諸島の問題にしろ日本の領土が明確なのにも関わらずなぜかうやむやになってしまうのは、どうしてなんでしょう。なぜ日本の外交はあんなにも弱腰なんですかね。
 まぁ、世界情勢というのは我々が普段知りえることの外に、裏で色々な動きがあるとかないとか言われているので、単純に善悪や正しいとか間違いで世の中が動いていないのかもしれませんが、今回は頭にきた人も多いのではないでしょうか。中国にも尖閣諸島を領有する背景には国内に抱える深刻なエネルギー問題があると言う説もあったりしますが、いずれにせよなにか簡単に引くことができない背景があるのでしょう。一見追い込まれているのはわが国日本だとおもってしまいますが、追い込まれてるのは実は中国ではないかと思ったりもします。



 日常生活においても、「怒る」という行為は実は追い込まれた側が多く取る行動だと思いませんか。
国際的に裁判をすれば、日本が負けることはまずありません。恐らくそれを中国も知っているはずですから、強硬手段という正攻法ではない進め方をせざる終えないのではないでしょうか。
 しかし今回中国のやっていることは普通に考えたら頭にくることばかり。でも特に中国へ進出している企業や、日本国内でも中国からの輸入や観光客によって経済が動いているものもありとても大変でした。中国への依存度の大きさを改めて認識する結果になりましたが、中国への依存をしているのも我々が自らそうしているのでであります。そうせざる終えない状況なのかもしれませんが、これを機に見直すべきは見直し、今回から学んだ教訓を生かすことのほうが大事だと思います。
相手の悪いところや不誠実なところをいくら突いても何の解決にもなりません。もちろん、これは今回の領有権を主張しないというこではなく、自分たちの主張はしっかり言う。そしてその上で、相手の国を理解し、相手が悪いという視点からではなく、我々自身の反省に立って方針や行動を変えていくことが重要です。
これは、我々の人間関係においても同じようなことが言えるのだと思います。
少々時間がかかるかもしれませんが、短絡的に相手の不誠実さを持ち出してやりあうよりは効果的だというのは私も自分の体験としてあります。



 が、しかし!いずれにせよ今回の軟弱外交には本当にがっくりしました・・・
そうそう、軟弱外交という言葉で思い出したのが小村寿太郎日露戦争講和条約、所謂ポーツマス条約を結んだ外相です。このとき日本は戦闘には勝っていたが国力の限界でこれ以上戦争を継続することが不可能であったことから日本はロシアから損害賠償を取ることを放棄した内容で調印しました。しかし、この戦争の為に我慢をしてきた国民が納得いかずあの有名な日比谷焼き討ち事件等に発展し、国内の世論は大きく揺れたことは教科書にのっていましたね。
今回は焼き討ち事件こそなかったものの(あたりまえか・・)多くのメディアは日本の外交のやり方に疑問を投げかけましたし、東京においてもデモが行われたりしたようです。
まぁ、日露のときもやむにやまれぬ事情があったのと同じように、今回もきっとやむにやまれぬ事情があったかと思いますが、もう少し腹の据わった外交をしてくれることを望みます。しかし自衛隊が今の法律のままで運用している限りこういうケースは難しいのかな・・。向こうは絶対撃ってこないと思っているんでしょうからね。まぁ、こういうときは出来れば石原莞爾のような人が出てきて欲しいな〜と思う(戦争をするという意味ではないですよ)のは、歴史オタクの人だけだろうか(笑)



それでは今日はこの辺で。