安倍内閣の危機と参議院選挙

海津城(松代城)太鼓櫓



久間元防衛大臣の「原爆容認」発言が、社保庁問題で揺れる安倍内閣を更に危機に陥れる結果となってしまった。
久間元防衛大臣の公演の内容は良く知らないが、この「原爆容認」発言は、前後の話の内容を全て聞かないと、なんともいえないのではないのかと思う。

たしかに、その「原爆容認」発言自体は、日本人の被爆者、もしくは日本史観からすると許せないことだと思う。
個人的にも原爆投下は「虐殺」「無差別殺人」という認識です。
しかし、久間元大臣の当初の発言にもあったとおり、故意にあの部分だけをメディアに流すのは、正しい報道とはいえないと思う。

おそらく、久間元大臣は歴史を研究してるが故に、個人的なある方向から見た見解を述べただけであろうと推測するが、現職の、しかも防衛大臣としての発言としてはいささか不注意だったといわざるをえない。
しかし、防衛大臣がああいったアメリカ史観の発言をしてしまうこと自体が日本の防衛戦略そのものがアメリカに依存しているという実態を如実に表しているといえなくも無いが・・・。


今回の辞任で安倍内閣はさらに大きな打撃をうけ、巷で言われているように参議院選は自民の惨敗になるのでしょう。
元々安倍内閣発足時というのは、教育基本法の改正と省庁、公務員の改革と憲法改正が大きな目標だったはずです。
それが、社保庁の問題や、相次ぐ閣僚の辞任によって、今回の参議院選のピントがずれてしまっている。

いままで、タブー視されてきた難しい問題に取り組む姿勢を見せた安倍首相は、そういう意味では評価できると思うのですが、いかんせん自民党の古い体質とのギャップがなかなか埋まらず、また、度重なる閣僚の不祥事でリーダーシップ不足を露呈してしまっている感じがする。
本来ならば、皆が若いリーダーを盛り上げていかなければならないのであるが、逆に足を引っ張られてしまっていて、見ていて少々かわいそうですね。
「任命者である私の責任」といってかばい続ける安倍首相であるが、時には大ナタを振ることも必要ではないでしょうか。


最近では参議院不要論も一部ではささやかれておりますが、日本人はある意味参議院をいうところを通じて政治のバランスを取っているところもあるので、私は必要ではないのかと思います。


今回の国民の審判はバランスをとって、民主党が勝つのかな?


日本人は政治はお上がやってくれるという伝統的な考えがありますが、政治を変えようと思ったら選挙に参加しなくては政治は変りません。
そして我々国民も自ら政治とは何かということを考えなければならないと思います。


とりあえず、その一歩。参議院選挙に足を運びましょう!