日本を探る

大国魂神社 拝殿


 先日友人主催の講演会に行ってまいりました。ずばりテーマは「日本を探ろう!」
日本を愛し、その良さを見直し地域を盛り上げたい人同士が集まり、絆を深めるという主旨です。



第一回目は福井県にフォーカスし、福井県鯖江市にある酒蔵「加藤吉平商店」の十一代目当主、加藤団秀氏を招いて日本酒の造り方にまつわる話を聞きながら、そのブランドである「」という日本酒を頂くという内容でした。
 この「梵」という名前のブランドは、海外では圧倒的に有名なブランドだそうで、数々の賞を頂いているそうです。私はお酒が強くないし、普段あまり飲まないのでお酒のことは詳しくありません。日本酒でどんな銘柄がおいしいとか、そういうのも解りません。でも、頂いたお酒は丁寧につくられたものだというのはなんとなく解りました。
 お話を伺うなかで、お酒を造るときのきめ細かい配慮だとか、製造工程の工夫などを聞いていると、製造業の私達にも共通することが沢山あることに気付きました。加藤様は商品化するのに一番大切なのは「再現性」だとおっしゃっていました。お酒は麹と酵母の絶妙なバランスで味が変わるそうですが、同じ味を再現するために、また、同じ工程内でのお酒の中でも味のばらつきがでないように本当に小さいことから気を使っているそうです。当然菌も生き物ですから、そういう人間の想いが伝わるのかもしれません。
そして、これは我々にも当てはまることなんでしょう。物作りといえども、やはりそこには設計者の想い、作る人の想い、そういうものが商品に命を吹き込み、目に見えないところで差がでてくるのだと思います



さて、福井県といえばメガネの生産が日本一とか。なんと日本のメガネの95%以上作っているんですって!これって凄いですよね。
 あと福井県は旧越前国若狭国で構成されていますが、実はコシヒカリは福井が発祥の地らしいです。どうもコシヒカリというと新潟のイメージがあるのですが、コシヒカリのネーミングは「越の国の光輝く米」というのから来ているそうです。まぁ、福井は「越前」新潟は「越後」なので、その辺は共通の「越」が入ってるので喧嘩にはなりませんね(笑)知っている人が多いと思いますが、福井と新潟の間には富山県があり「越中」といいます。そもそも日本海側の福井から東は大和朝廷成立以前も「越」と呼ばれていて、一つの勢力範囲だったと考えられています。そして、京都に近いところから「前」「中」「後」と越が分割されました。こういうのはもう一つ解りやすいのがあって、琵琶湖を望む国は「近江」(いまの滋賀県浜名湖を望む国は「遠江」(いまの静岡県の一部)。「江」は「湖(うみ)」を指していて、京都に近い「江(うみ)」だから「近江」京都から遠い「江(うみ)」だから「遠江」なんですよ。
 話は戻って福井ですが「継体天皇」という重要な天皇も「越」から来たといわれています。日本の天皇家万世一系と言われていますが、ひょっとするとこの天皇のときに別の系統になったともいわれています。
歴史好きの私にとってこういうミステリーな話はたまらなく興味が湧いてきて、研究意欲に駆り立てられます!



こうやって見てみると日本といえども地域地域で色々な特色、文化、歴史がありとても面白いですね。
もっともっと日本を知りたい!そういう思いがとても強くなった会でした。

加藤吉平商店のURL http://www.born.co.jp/



以上