ヤマトの諸君

東京タワーの夜景


 先日友人とSPACE BATTLESHIP ヤマトを見てきました。ガンダムネタの多い私ですが、実はヤマトも大好きなんです。小学生のころ、映画館でヤマトをみて泣いたのを今でも覚えています!ちなみにガンダムのキャラクターデザインで有名な安彦良和氏も宇宙戦艦ヤマトのアニメ製作に関わっていたのですね。知りませんでした。



 キムタク劇場とも揶揄されるこのSPACE BATTLESHIP ヤマトですが、感想は僕としては結構面白かったと思うし、ところどころに深いメッセージというか、なるほどと感じさせてくれるものがありました。
アニメ版の「宇宙戦艦ヤマト」と「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」を足して割ったような展開で、ガミラスの攻撃により放射能汚染された地球からヤマトが旅立ち、幾重の困難を潜り抜け地球に帰ってきてハッピーエンドと思いきや、最後の最後でデスラーの地球攻撃を受け、古代進が自分の命を懸けて一人旅立つというストーリーです。ストーリー云々よりも私が面白かったのは、アニメ版が放映されていた30年前と今とでの描き方の違いでした。



 まずアニメでの「デスラー総統」が実写版では「デスラー」となっており、デスラーガミラスとなっています。どういうことかというと、アニメのデスラーガミラス帝国の総統で人型の異星人という設定だったのですが、実写版ヤマトはデスラーは地球の人類よりも進化(次元上昇?)した人間の肉眼では認識出来ない意識体として設定されていました。作品の中では結晶体のような形で出てきたり、人間の形になったり、人の意識を乗っ取ったりと変幻自在の存在でした。声は伊武雅刀氏だったのですが、やはりデスラーは伊武さんでないとね〜。
そして、デスラーの言った言葉「私はαでありΩである」「全体であり個であり、個であり全体である」というのは、マヤに伝わるインラケチ「私はあなたであり、あなたは私」というものや、世界がホロンになっていること、自分の心のなかの投影が世界に映し出されているというよなことを表しているのかな〜と思います。



 また、アニメ版ではイスカンダルガミラスは双子の二連星でしたが、実写版では「表と裏」の関係になっています。これは前回のブログであるものを真逆から見るということにも繋がっていて、僕達が見て判断している世界、例えば正義とか悪とか、正しいとか間違いとか、好きとか嫌いとかなど、は結局は一つのものをどちら側から見ているか、もしくは自分がどちら側から見たいと思っているかだけの違いで、その元になるものは一つであるということ。ガミラスイスカンダル、つまり闇と光が別々のものではなく、実は一つのものであると・・このあたりの描写は「なかなかやるな〜」と思いました。



 今、分離の時代から統合の時代へと向かっているといわれています。
少し前に私の友人の主催する「BRIDGE2010」というイベントに行ってきました。そこは日本を元気に、日本を変えようという若手企業家や熱意のある人たちが参加するイベントなのですが、そこでも、今後の経営が「カルチャー経営」になるであろうという話がありました。アメリカのザッポスという会社における効率化を求めるのではなく付加価値の追求し、幸せ(ハピネス)を徹底的に追求した会社や、ファミリーマートが取り組んでいる利益追求ではなく、コアバリュー理念追求の経営などが紹介されました。そこでのキーワードは「お客様の期待を超えよう」「仲間の信頼」「豊かな感性」「挑戦を楽しむ」「世の中に対して正直でいよう」というものでした。



今、世の中がだんだん変わりつつあるのを実感しています。そしてこれらのことは、自分が今までやってきた経営方針と共通する部分もあり、とても勇気付けられました。ヤマトというのはヘブライ語の「ヤ、マトゥ」つまり神の子という意味だと聞いたことがあります。ここ日本(ヤマト)から新しい経営による会社や社会が広がり、皆がハッピーになっていくといいですね。


 政界、経済界、各方面で出口の見えない大変な状態にあると思いますが、こんな困難な時代だからこそヤマトの諸君!共に頑張ろう!